出典: 関係の正規化 『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版(Wikipedia)』 最終更新 2021年11月12日 (金) 07:30 UTC、URL: https://ja.wikipedia.org/ 関係の正規化(かんけいのせいきか)は、関係データベース (リレーショナル・データベース) において、関係(リレーション)を正規形と呼ばれる形式に準拠させることにより、データの一貫性の維持と効率的なデータアクセスを可能にする関係設計を導くための方法である。正規形には様々なものが存在するが、いずれにせよ、正規化を行うことにより、データの冗長性と不整合が起きる機会を減らすことができる。 [著名な正規形] これまでに様々な正規形が定義されてきているが、第1~第5正規形及びボイス・コッド正規形がとくに広く知られている。以下ではこれらの正規形の定義を列挙する。以下で、後に示した正規形は、それより前に示した正規形の十分条件になっている。例えば、第3正規形は常に第2正規形である。なお、歴史的な順序としては、まずエドガー・F・コッドにより第3正規形までが定義され、次に第3正規形の「修正」としてボイス・コッド正規形が定義された後、ロナルド・フェイギンにより第4正規形及び第5正規形が定義された。これらの定義に沿った正規化は実務的にもよく行われるが、その際は、第3正規形までに止めて、それで一応、十分に正規化されたと考えることが多い。 第1正規形 関係がスカラ値のみを持ちうるとき、その関係を第1正規形 (first normal form; 1NF) であるという。スカラ値とはそれ以上分割できない値のことをいい、単一の数値や単語は一般にスカラ値だが、表や配列、カンマで区切った文字列などはふつうスカラ値ではない。第1正規形を満たさない関係は、その中の値を必ずしもリレーショナル演算(関係代数ないし関係論理による演算)の対象とすることができないという問題を持つ。 第1正規形の定義が意味することは、リレーショナル演算は単一の値として定義された以上に分割してデータを取り扱うことができないから、その必要があるデータは初めから単一の値に分解した形で関係に格納できるように設計すべきだということである。つまり、ある値がスカラ値であるかどうかは、その値をそれ以上分解して操作する必要があるかどうかによって初めて定まる。 ・・・ |
同義語・類義語 | 関連語・その他 |
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1NF | 関係データベース |
first normal form | ・ |
fə́ːrst nɔ́rməl fɔ́rm | 2NF |
フゥァーストゥ ノーァマォルゥ フォーァム | second normal form |
フゥァーストゥ・ノーァマォルゥ・フォーァム | 第2正規形 |
ファースト ノーマル フォーム | ・ |
ファースト・ノーマル・フォーム | 3NF |
第1正規形 | third normal form |
第一正規形 | 第3正規形 |
・ | ・ |
第1正規化 | BCNF |
第一正規化 | Boyce/Codd normal form |
・ | ボイス・コッド正規形 |
・ | |
4NF | |
fourth normal form | |
第4正規形 | |
・ | |
5NF | |
fifth normal form | |
第5正規形 | |
更新日:2022年 7月19日 |