出典: ノイマン型電子計算機 『通信用語の基礎知識』 更新年月日 2008/06/09,URL: https://www.wdic.org/ 1940年代にフォン・ノイマンにより提唱された電子計算機。現在の一般的な電子計算機は全てノイマン型である。 [概要] この電子計算機は、メモリー上に格納された命令(プログラム)を順次呼び出して、一つずつ実行(逐次処理)する方式であり、チューリングマシンの原理に準じて設計されている。 ノイマンは、この研究によって1952(昭和27)年にEDVACを完成させた。 但し、世界初のノイマン型電子計算機は実際は研究途中で離反したモークリー(John W. Mauchly)とエッカート(John Presper Eckert)(共にENIACの開発者)による1949(昭和24)年完成のEDSACである。 [特徴] ノイマン型計算機には、次のような特徴がある。 ● プログラム内蔵方式 ● 決定性論理 ● コントロール駆動(制御信号の到達による命令の実行) ● 線形アドレス (主記憶装置は0から始まる整数によってアドレスが表わされる) ● 固定命令セット ● 逐次実行 ● 命令部によってデータ部が解釈される CPU(処理装置)とメモリー間の、命令やデータの転送を行なうバス部分の性能が処理性能全体に影響を及ぼすという構造上避けられない問題が常に存在し、これを「フォン・ノイマン・ボトルネック」と呼ぶ。 ノイマン型電子計算機の発展は常にこの限界との戦いであり、これを避けるために命令キャッシュやパイプライン式並列処理などの様々な技術が考案された。 [処理速度の向上] 全ての処理を逐次命令によって実現するため、演算速度(演算素子の動作クロック数で示される)が向上するほど、処理速度を向上させられる。 それまでのENIACなどの固定プログラム方式(演算素子自体が特定の処理を行なうようにあらかじめ配列されている)に比べて、単純な構造ながらも柔軟で多様な処理を実現できるという特徴がある。 逆に、逐次でしか命令を実行できないため、処理内容によっては膨大な計算時間を必要としたり複雑な問題のアルゴリズム(解法手順)の開発に大変な手間を要したり、人間が行なうような画像や音声の不完全な認識に対する探索等には向かないという弱点もある。 これらを解決するための方法として、様々な考え方による次世代の「非ノイマン型」のアーキテクチャーが研究されている。 |
出典: フォン・ノイマン・ボトルネック 『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版(Wikipedia)』 最終更新 2020年7月3日 (金) 11:44 UTC、URL: https://ja.wikipedia.org/ フォン・ノイマン・ボトルネック(英: Von Neumann bottleneck)は、コンピュータ・アーキテクチャの1つの型であるノイマン型に存在する性能上のボトルネック。 [概要] ノイマン型では、記憶装置に命令を格納するので、プロセッサが命令を実行するには必ずバスを通して記憶装置(メモリなど)にアクセスしなければならず、プロセッサと記憶装置のアクセス速度が遅ければコンピュータ全体のボトルネックになる。 なお、本来この事はノイマン型だけでなくプログラム内蔵方式に共通の事項であるが、プログラム内蔵方式の代表例がノイマン型であるためこのように呼ばれる。 現代のコンピュータはほとんどがプログラム内蔵方式であるため、CPUの性能向上だけでなく、記憶装置のアクセス速度向上も図られており、キャッシュメモリを導入するなど、記憶の階層化は、コンピュータ全体のパフォーマンスの改善のために重要である。 ・・・ |
出典: ノイマン型 『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版(Wikipedia)』 最終更新 2020年8月13日 (木) 02:40 UTC、URL: https://ja.wikipedia.org/ ノイマン型(ノイマンがた、英: von Neumann architecture)は、コンピュータの基本的な構成法のひとつである。今では基本的なコンピュータ・アーキテクチャのひとつとされるが、そもそもコンピュータの要件とされることもあり、このあたりの定義は循環的である。 [概要] 理論 チューリングマシンを、可能な範囲で実現・具体化(実装)するもので、記憶装置を仮に、必要であれば必要なだけ無制限に追加できるものとすれば、計算模型として(「ノイマンマシン」と呼ばれることがある)見た場合チューリング完全とみなせることになる。また、二進法の採用も、要件に含めることがある(二進法と、二進法の基本的な演算(論理演算)の組み合わせで、あらゆるディジタル処理が可能である)。ノイマン型コンピュータを計算模型として定義したものとしてRAMマシンがある。 また、ノイマンの思考はチューリングマシンを通してのものではなく、ゲーデル数からの直接のものではないだろうか、とする論者もいる(ノイマンは不完全性定理とも深くかかわっている)。 ・・・ |
同義語・類義語 | 関連語・その他 |
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von Neumann bottleneck | ノイマン型コンピューター |
vɔn ńumən bɑ́təlnɛ̀k | フォン・ノイマン型コンピューター |
ヴォン ニューマゥン ボァトゥルゥネック | ・ |
ヴォン・ニューマゥン・ボァトゥルゥネック | bottleneck |
ヴォン ニュ́ーマゥン・ボァ́トゥルゥネッ̀ク | bɑ́təlnɛ̀k |
フォン ノイマン ボトルネック | ボァトゥルゥネック |
フォン・ノイマン・ボトルネック | ボァ́トゥルゥネッ̀ク |
フォン・ノ́イマン・ボ́トルネッ̀ク | ボトルネック |
ノイマン・ボトルネック | ボ́トルネッ̀ク |
[名詞] | |
瓶の首 | |
狭い通路 | |
隘路 | |
あいろ | |
[自動詞] | |
停滞する | |
[他動詞] | |
~の進行を邪魔する | |
更新日:2024年 4月 5日 |
同義語・類義語 | 関連語・その他 |
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von Neumann Type Computer | John von Neumann |
vɔn ńumən táip kəmpjútər | ジョン・エッカート |
ヴォン ニューマゥン タイプ コァンピューダゥァー | ジョン・フォン・ノイマン |
ヴォン ニューマゥン・タイプ・コァンピューダゥァー | ジョン・モークリー |
ヴォン・ニュ́ーマゥン・タ́イプ・コァンピュ́ーダゥァー | ・ |
フォン ノイマン タイプ コンピューター | architecture |
フォン・ノイマン・タイプ・コンピューター | ɑ́rkətèktʃər |
フォン ノ́イマン・タ́イプ・コンピュ́ーター | アゥーケテクチャァー |
ノイマン型 | アゥ́ーケテ̀クチャァー |
ノイマン型コンピューター | アーキテクチャー |
フォン・ノイマン型コンピューター | ア́ーキテ̀クチャー |
ノイマン型計算機 | [名詞] |
ノイマン型電子計算機 | 基本設計概念 |
・ | きほん せっけい がいねん |
von Neumann architecture | 体系 |
vɔn ńumən ɑ́rkətèktʃər | たいけい |
ヴォン ニューマゥン アゥーケテクチャァー | 構造 |
ヴォン・ニューマゥン・アゥーケテクチャァー | こうぞう |
ヴォン ニュ́ーマゥン・アゥ́ーケテ̀クチャァー | 基本設計 |
フォン ノイマン アーキテクチャー | きほん せっけい |
フォン・ノイマン・アーキテクチャー | 内部構造 |
フォン ノ́イマン・ア́ーキテ̀クチャー | ないぶ こうぞう |
・ | 建築術 |
stored program computer | 建築様式 |
stɔrd próugræm kəmpjútər | |
ストアゥードゥ プロウグラェム コァンピューダゥァー | |
ストアゥードゥ・プロウグラェム・コァンピューダゥァー | |
ストアゥードゥ・プロ́ウグラェム・コァンピュ́ーダゥァー | |
ストアード・プログラム・コンピューター | |
ストアード・プロ́グラム・コンピュ́ーター | |
ストアード・プログラム方式 | |
ストアードプログラム方式 | |
プログラム格納方式 | |
プログラム記憶方式 | |
プログラム蓄積方式 | |
プログラム内蔵方式 | |
プログラム内蔵方式ディジタル・コンピューター | |
プログラム内蔵方式デジタル・コンピューター | |
EDVAC | |
更新日:2024年 4月14日 |