出典: ストリーミングSIMD拡張命令 『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版(Wikipedia)』 最終更新 2020年3月28日 (土) 18:11 UTC、URL: https://ja.wikipedia.org/ ストリーミングSIMD拡張命令(英: Streaming SIMD Extensions、略称:SSE)は、インテルが開発したCPUのSIMD拡張命令セット、およびその拡張版の総称である。 [概要] SSEは、x86アーキテクチャに8本の128ビットレジスタを新設し、浮動小数点演算のSIMD処理を実現したものである。AMDのK6-2に実装されたSIMD拡張命令3DNow!に対抗する形でPentium IIIから実装された。4個の32ビット単精度浮動小数点データを一本のレジスタに格納し、同一の命令を一括処理することが出来る。拡張命令であるため、その機能を使用するためにはSSEに対応したソースコードを作成し、プログラムをコンパイルする必要がある。 ・・・ [Intel AVX] MMX/SSE後継のSIMD拡張命令セットで、呼称がIntel Advanced Vector Extensionsとなった。Sandy Bridgeマイクロアーキテクチャで初めて搭載された。浮動小数点演算の演算幅がSSEの2倍の256ビットとなり、1命令で8つの単精度浮動小数点演算もしくは4つの倍精度浮動小数点演算を実行することができる。また、命令デコード性能向上のため、新しい命令フォーマット(VEXエンコーディング)が採用されている。3 or 4オペランドの非破壊型命令もサポートするため、レジスタ退避・復元処理の記述を省くことができる。この非破壊型の命令フォーマットに関しては従来の128ビット幅のSSE命令にも使うことができるため、AVXに対応したプロセッサでは新規に導入された256ビット命令を使わなくてもSIMD演算の性能が向上する可能性がある。 ・・・ [Intel AVX2] インテルはHaswellマイクロアーキテクチャから搭載。従来のSIMD整数演算命令が128ビットから256ビットに拡張されるのが主な変更点であるが、要素ごとに独立したシフト量を設定できるシフト命令、非連続なデータを並べ替えながらロードが可能なギャザー命令等の新たな命令も実装される。AMDはExcavatorアーキテクチャからAVX2を実装している。 |
AVX | Advanced Vector Extensions | Advanced Vector eXtensions | ədvǽnst vɛ́ktə iksténʃənz |
アゥドゥヴェンストゥ ヴェクタゥー エクステンシュン | アゥドゥヴェンストゥ・ヴェクタゥー・エクステンシュン | アドバンスト ベクター エクステンション | アドバンスト・ベクター・エクステンション |
Intel Advanced Vector Extensions | íntɛl ədvǽnst vɛ́ktə iksténʃənz | インテルゥ アゥドゥヴェンストゥ ヴェクタゥー エクステンシュン | インテルゥ・アゥドゥヴェンストゥ・ヴェクタゥー・エクステンシュン |
インテル アドバンスト ベクター エクステンション | インテル・アドバンスト・ベクター・エクステンション | Intel AVX | 【 以下関連語 】 |
extended instruction | MMX | SSE | 拡張命令 |
AVX2 | Intel AVX2 | 拡張命令セット | 命令セット |
SIMD拡張命令セット | ・ | ||
Advanced | ədvǽnst | アゥドゥヴェンストゥ | アドゥヴァンストゥ |
アドバンスト | [形容詞] | 高度な | 高機能の |
・ | vector | vɛ́ktə | ヴェクタゥー |
ベクター | ベクトル | [名詞] | 方向 |
進路 | 方向と大きさ | 方向量 | ・ |
Extensions | iksténʃənz | エクテンションズ | [名詞] |
伸長 | 拡張 | 更新日:2021年 4月 4日 |
vector | vɛ́ktə | ヴェクタゥー | ベクタ |
ベクター | ベクトル | 進路 | 方位 |
方向 | 方向量 | ||
更新日:2021年 1月11日 |